こんにちは。Webディレクターのたかりょー(@RyoooooTaka)です。
今回はこんな疑問や要望を解決する記事をご紹介しますね。
この記事を書く僕は、とある大手のWeb制作会社で様々な業界のECサイトのディレクションをしています。
この経験から
■「決済方法を考える上で必要な思考」
■「ECサイトで導入するべき決済方法」
をお伝えします。
ECサイトでは決済方法をしっかりと検討すべき
結論、売れるECサイトにするには、確実にユーザーが多く利用する決済手段に対応させるべきです。
なぜなら、希望する決済手段に対応していないECサイトだと、ユーザーは他のサイトで購入するから。
つまり、カゴ落ち率が圧倒的に高くなっていくのです。
決済方法でなんと60%以上もカゴ落ちするリスクも
それでは具体的にユーザーは希望する決済手段に対応していないと、どれくらいリスクがあるのか。
下記の2つの記事には具体的な割合が書かれているので、大変参考になります。
ジャックスグループのジャックス・ペイメント・ソリューションズ(株)がこのほど発表した「ECサイト利用者の決済事情」の調査結果によると、ECサイト利用者の68.7%が、希望する支払方法がない場合、希望する支払方法がある「他のサイト」で購入する、または「商品の購入をやめる」と回答していることがわかった。
https://www.tsuhannews.jp/shopblogs/detail/64576
物販サイトでは、よくご利用になる支払手段がない場合、60%以上が離脱し他のサイトで同じ商品を購入するという回答が得られました。
https://www.sbpayment.jp/support/ec/survey/exit-rate/
このように数字でみると明らかにユーザーが希望する決済手段に対応しておく必要性があるのがわかるかと思います。
ECサイトで使われている決済方法は?【経済産業省のデータあり】
またネットで商品を購入する際に、ユーザーがどの決済を使っているのか。
この点、下記に客観的なデータがありますので、そちらをご覧ください。
・クレジットカード決済
・コンビニ決済
・代金引換
・銀行、郵便振込
ここで注目してもらいたいのはネットバンキングによる振込が増えていること。
ECサイトを検討されている方は後ほどお伝えしますが、Pay-easy等のネットバンキング決済も視野に検討が必要になります。
出展:総務省「令和元年通信利用動向調査報告書(世帯編) 」P49
ECサイトで決済方法を選ぶ基準【←結論、ユーザー視点で考えよう】
それでは具体的にどの決済方法を選んだらいいのか、2つの視点からご紹介したいと思います。
■ECサイトのターゲットは?
■ECサイトで売る商材は?
それぞれ詳しく説明していきます。
ECサイトのターゲットは?
まず最初に考えるべきは、「ECサイトのターゲットユーザー」これによって決済方法を変えるのがベスト。
なぜなら、決済は年齢層によって利用傾向が違うからです。
例えば、中年や高齢層だと、Amazon PayやPay Payなどオンライン決済はほとんど使われることはないです。
逆にクレジットカードを発行できない10代の若年層もターゲットに踏まえるのであれば、クレジットカード以外の決済方法も導入するべきです。
このように皆さんのECサイトを利用する「ユーザーを想像し、どの決済を導入するかの優先度を考える必要があるのです。
ECサイトで売る商材は?
ECサイトで売る商材も踏まえて決済方法は考える必要があります。
具体的には下記のポイントで考えてみてください。
■定期購入が必要な商材ですか?
→もし定期購入を踏まえるなら、クレジットカードやキャリア決済など、毎月の負担にならない決済サービスは絶対に入れたほうが良いです。
■高額な商材ですか?それとも安価な商材ですか?
→数万単位の商品を販売する場合は、クレジットカード決済が必須です。
このように自分が売ろうとしている商材は、どのような決済方法にマッチするのかという点も大切です。
【決定版!】ECサイトで使うべき5大決済方法
この章では迷ったらこれだけは導入しておいて!という決済方法をご紹介します。
僕がECサイトを構築する際は、下記の順番でクライアントへおすすめしています。
優先度01.クレジットカード
優先度02.コンビニ決済
優先度03.代金引換(代引き)
優先度04.キャリア決済
優先度05.銀行振込
それでは早速説明していきますね。
優先度01.クレジットカード
キャッシュレス決済の代表格ともいえるのがクレジットカード。
クレジットカードは国内ECサイトでもっとも利用率が高い決済方法。
年齢層は20代から80代まで幅広い年代が利用しているのが特徴です。(ただ10代のクレジットカード決済の利用率は低いのは注意が必要)
また1度ECサイトで購入手続きが完了してしまえば、カード情報が登録されるので、次回以降の購入の際にスムーズに決済できます。
これは新規ユーザーからリピーターに繋げる施策には大きな効果あります。
なおクレジットカードブランドも悩まれるポイントかと思います。
その際は、下記の5ブランドに対応していれば、まず問題ありません。
■VISA
■MasterCard
■American Express(アメリカン・エキスプレス
■JCB
■Diners Club(ダイナースクラブ)
ちなみに5種類のなかでもVISAとMastercardが世界的なシェア率は圧倒的に高いです。
JCBに関していえば日本で生まれた国際ブランドですから、日本国内の加盟店数は1位です。
【EC運営者のメリット】
・圧倒的な利用率をほこるので販売機会が増加する
・クレジットカード決済は即時決済できるため、お金を取り損ねる事がありません。
・決済完了後のキャンセル率が低い
【EC運営者のデメリット】
・代行業者によっては審査に長いことかかる
・商品が売れるたびに決済手数料が発生する
優先度02.コンビニ決済
コンビニ決済とは、購入した代金をセブンイレブンやローソンなど提携するコンビニエンスストアの店頭で代金を支払う決済手段です。
コンビニ決済のメリットは、なんといってもクレジットカードを作らない・持たない世代が利用できること。
つまり、18歳未満の学生等の若年層や、逆にグーンと年齢があがった高齢層ですね。
コンビニ決済には下記の2種類があります。
・払込票タイプ
・オンライン発番タイプ
なおコンビニ決済は下記の点で利用するユーザーが多いです。
■365日24時間いつでもコンビニで支払いできる
■コンビニ決済に慣れている人はずっと利用し続ける
■手数料が発生しない
■セキュリティの観点からネットでは絶対にクレジットカードを利用したくない!というユーザーにもアプローチできる
【EC運営者のメリット】
・入金の確認ができたらすぐに発送できる
・セキュリティの観点からネットでは絶対にクレジットカードを利用したくない!というユーザーにもアプローチできる
・前払い方式をとれば商品のキャンセルや代金未払いのリスクが軽減
・銀行振込とは違って入金確認がすぐにできる
【EC運営者のデメリット】
・コンビニ決済代行業者によって審査がかなり長い
優先度03.代金引換(代引き)
代金引換とは、商品の到着時にそのまま代金を支払う決済方法です。
代金引換は、クレジットカードの支払いに抵抗のある・そもそもクレジットカードをもっていない利用者の決済方法だと考えてください。
下記に代金引換ユーザー側の利用メリットは下記の通りです。
■ネットにクレジットカードを晒さなくてもいいからセキュリティ的に安心(必要最低限の個人情報で足りる)
■代金引換のデメリットとしては、代引き手数料がかかってしまうので、
またデメリットは下記の通りです。
■代引き手数料が発生してしまう
■女性利用が好まれない(特に一人暮らし)
■配達員を待っていないといけない
【EC運営者のメリット】
・汎用的な決済方法なので、若年層や高齢層にもリーチを伸ばせる
・商品購入後は即発送業務を行うことが出来る
【EC運営者のデメリット】
・代引き手数料を負担させるというマイナス
優先度04.キャリア決済
「キャリア決済」とは、NTTドコモ、au、ソフトバンクのスマホ料金やネット回線と一緒に購入できます。
決済する際は各キャリアの画面でID、パスワード、暗証番号を入力するだけで簡単にお支払いできるサービスです。
ユーザー側の利用メリットは下記の通りです。
■各携帯キャリアのID/パスワード認証(暗証番号4桁)を入力するだけなので簡単に決済ができるので
■通信料金と合算した代金をまとめて支払える
■クレジットカードを手元に用意しなくても、電車などの移動時間でもわずかな時間で決済ができる
またこちらもクレジットカードを発行できない若年層が利用できる決済手段としても効果が高いです。
優先度05.銀行振込(郵便振替)
銀行振込は商品やサービスを購入した後、銀行口座に料金を直接支払ってもらう決済方法です
年代を問わず、昔からずっと幅広い利用者に使われています。
なお銀行決済には下記の3種類がどのような種類のものがあります。
銀行振込決済
口座振替
Pay-easy(ペイジー)
銀行口座さえ作って仕舞えば、
【EC運営者のメリット】
・クレジットカードと違って審査せずにすぐに導入できる
・地域年齢問わずに幅広いユーザーに認知されているため幅広い顧客にアプローチできる
【EC運営者のデメリット】
銀行振込などの入金確認等の作業も発生する
今後利用者が増えてくる決済方法!導入も視野に入れるべき
今後増えてくるであろう決済方法も説明しておきましょう!
・Amazon Pay
・Pay easy(ペイジー)
・PayPal
Amazon Pay
Amazon PayとはAmazonのアカウントに登録された住所情報やクレジットカード情報を利用して、簡単に決済できるAmazonが提供するサービスです。
ユーザーは、ECサイト内で日本のAmazon Payアカウントでログインするだけ、わざわざクレジットカード番号を登録したり、住所を入れる必要が無くなります。
つまり決済・配送手続きなど圧倒的にストレスなしに、スムーズに買い物へと導くことが可能なのです。
メリットとしては下記です。
・Amazonアカウントを持っているお客様にリーチ
・クレジットカードの情報を入力することなく商品購入を促せる(セキュリティ意識の高いユーザーへのアプローチ)
・新規ユーザーの決済ハードルを下げられる
・Amazon Payはデスクトップとスマホ両方で利用できるため、どんな場所からでも
Pay easy(ペイジー)
先ほど銀行決済で場面でできましたが、Pay easyとは、ECサイトで買った商品の支払いを、PCやスマホ、また金融機関のATMから支払えるサービスです。
Pay easyは支払い方法としては、後払いのくくりです。
後払いの代表格といえば、銀行振込やコンビニ決済ですが、ふたつとも窓口で払わなければならない面倒さがあります。
その点、Pay easyははECサイトで表示された番号を、スマホやPC、あるいは金融機関のATMで打ち込めば、手軽に料金を支払るのです。
銀行やコンビニの窓口に行かなくてもいい!というのは大きなメリットですね。
PayPal
アメリカ企業ペイパル社が事業者と消費者の間に入ってオンライン上で決済ができるオンライン決済サービスです。安全に行うことができるサービスです。
PayPalのサイトでアカウントを作成して、自分のメールアドレスと紐つけする設定を行います。
支払いをしたい時は相手のメールアドレスにPayPalを通じて支払う手続きをするわけです。
クレジットカードの情報もPayPal(ペイパル)で管理しているので、相手にクレジットカード情報を伝える必要がなく安心と評判です。
決済側は個人情報が販売店に漏れない、銀行口座からも支払い可能という点で購入者側にとってメリットが多い決済手段です。
実は世界レベルでは導入数がかなり多く、越境ECサイトを運営する上ではかなり重要です。
最後の結論:決済方法は複数設定しておく!
これまで決済方法をあれこれ伝えてきましが、結論、ユーザーの利便性を考慮して、さまざまな複数設定しておくことをおすすめします。
もちろん全くニーズのない決済方法は設定する必要がありません。
ただ「ユーザーの支払いたい決済手段はなにか」と考えること、そして電子マネー決済やPay Payなどそこまで普及していなくてもニーズがたかそうであれば用意すべきです。
そうすることで、カゴ落ちを防止できて、結果的にEC全体の売り上げ繋がっていくのです。