マーケティング

キャラクタービジネスとは?【キャラクターマーケティングの事例有】

こんにちは、集客デザインマーケティング部です。

今回の記事は、キャラクタービジネスとそれに付随して、キャラクターマーケティングのお話も一緒にしていこうと思います。

相談者
【相談内容01】キャラクタービジネスってなに?市場規模についても知りたいな!
【相談内容02】キャラクターマーケティングってなんとなく聞いたことあるけど具体的なんなのか知りたいな〜

こんな疑問や希望に答える記事をご用意していますよ。

集客デザイン編集部
この記事では、まずキャラクタービジネスの基礎知識を説明して、その次にキャラクターマーケティングについて事例を交えながら、お話していこうと思っています。

キャラクタービジネスとは?

キャラクタービジネスとは、特定のキャラクターを通じて、利益をあげていくビジネスのことです。

自社商品・サービスのプロモーション、キャラクターの商品化による利益獲得はもちろんのこと、キャラクターという知的財産を、他社に使用させて“使用料”をとり、それ自体を収益化することも可能です。

もし自社で独自のオリジナルキャラクターをつくり、世間で人気を得たとしたら、

・キャラクターのグッズ化

・LINEのスタンプ

・CM・映像作品に登場

・有名キャラとのコラボ

・市町村とのコラボ

など、さまざまな方法で利益をあげることができます。

キャラクタービジネスの市場規模は?

マーケティングリサーチ会社矢野経済研究所の調査によると、キャラクタービジネスの規模はもっとも最新の調査(2017年度)において、2兆4539億円の市場規模があります。参考:キャラクタービジネスに関する調査を実施(2018年)

なおキャラクタービジネスは、市場規模は「商品化権市場」と「版権市場」とで成り立っており、2017年度の内訳は、

商品化権市場→1兆2300億円

版権市場→1兆2239億円

となっています。

商品化権とは?

ライセンスやキャラクターの著作権絡みでよく使われる用語。商品や広告などに付帯して、キャラクターを利用し、商品化する権利。経済利益を得る権利。

版権とは?

キャラクターのイラストなど著作物の複製・販売に関する独占権。版権があるキャラクターを第三者が使用する際には、著作者に対して使用料を払う必要がある

2007年〜2017年の市場規模まとめ

これまで“キャラクタービジネス市場の規模がどう推移していったのか?”その点を理解していただくために、以下にて市場規模を表にてまとめておきますね。

  キャラクタービジネスの市場規模 /商品化権市場 /版権市場
2007年 2兆5190億円 1兆2700億円 1兆2490億円
2008年  2兆4630億円 1兆2450億円 1兆2180億円
2009年  2兆4315億円 1兆2100億円 1兆2215億円
2010年  2兆3895億円 1兆1500億円 1兆2395億円
2011年  2兆3620億円 1兆1270億円 1兆2350億円
2012年 2兆3075億円 1兆1380億円 1兆1695億円
2013年 2兆3110億円 1兆1520億円 1兆1590億円
2014年 2兆4130億円 1兆1800億円 1兆2330億円
2015年 2兆4282億円 1兆2000億円 1兆2262億円
2016年 2兆4544億円 1兆2120億円 1兆2424億円
2017年 2兆4539億円 1兆2300億円 1兆2239億円
2018年(予想) 2兆5024億円 1兆2600億円 1兆2424億円

数字を一目見れば、キャラクタービジネス市場は、2007年〜2017年の10年間、つねに2兆円を超えていることが分かりますよね。

キャラクタービジネスは、“子供”あるいは“若者”を基本的にターゲット(もしくは孫をもつ高齢者)とすることが多いわけですが、昨今、“少子化”が社会問題として叫ばれているなかで、規模自体が落ちていないのはすごいことです。

【市場調査から分かること】
→キャラクタービジネス市場規模はほぼ減少していない。むしろ微増を繰り返している

という結果は、『驚異的である!』とさえ言えますよね。

未来のキャラクタービジネスの市場規模はどうなる?

続いてみなさんが気になるは、

キャラクタービジネスに興味がある人
じゃあ将来はどうなのよ!キャラクタービジネスの市場規模は増加するの?それとも減少するの?

この点だと思います。

さて、上記の推移を信頼するならば、“未来的な視点”に立ったとき、

【予想】
この先5年〜10年は2兆円を下回らない可能性が高い。おそらく、市場規模は微増あるいは微減を繰り返していくであろう

と推論することができますよね。

もちろん、6年後には『2025年問題』(=超高齢化社会。75歳以上の人口が2179万人となり、日本人のおおよそ5人に1人が75歳以上)が待ち受けており、プラス、今後も少子化に歯止めはかからないことを想定するなら、当然、キャラクタービジネスの市場規模が大幅減する可能性もあることは確かです。

ただ、これまでも少子高齢化社会だったにもかかわらず、数字的に大きな減少や増加がないということは、私が提示した予想も概ね間違っていないと言えるでしょう。

キャラクターマーケティングとは?

続いて、キャラクターマーケティングのお話です。

キャラクターマーケティングとは、企業がキャラクターを用いて、販促活動やプロモーションなどを積極的に行い、知名度や売上アップ、ブランド構築を行うマーケティング手法のことです。

キャラクターマーケティングは、“キャラクタービジネスと同じ文脈で語られること”がありますが、そもそもキャラクタービジネスを成功させるには、

キャラクターマーケティングによって、キャラクター自体・企業自体を有名にしていく

必要があります。

なぜなら、人気のないキャラクターを商品化しても売れませんし、版権で使用料を得ることもできないからですよね。

キャラクターマーケティングのメリット

以下にキャラクターマーケティングの”メリット”をお伝えしていきますね。

1.“親しみ”を演出する

2.企業やお店の“印象付け”を行う

3.認知度が上がる

以下にて、3つのメリットをご紹介していきますね。

【キャラクターマーケティングのメリット1.】“親しみ”や”愛着”が生まれる

これがキャラクターマーケティングをやる、もっとも大きなメリットだと思います。

その理由は、“親しみ”や”愛着”をキャラクターが演出してくれれば、『企業・個人店に対する親近感』が沸き、その結果、集客に繋がったり、ファン化を促進したりするからです。

この点を論理的に説明するために、人はまず「知性」と「感情」での2つの回路で物事を判断するものだということを覚えてください。

知性→品質、デザイン、機能性、素材など客観的材料

感情→「あのキャラクター可愛いんだけど!キモいんだけど!癒されるんだけど!」など主観-直感材料

そして、親しみとは感情側に属しており、“感情に依拠した購買行動をとる消費者”の場合、「このキャラクターが好き。だからこの商品を買う」と、知性よりも、“感情を優先した商品選択”をおこなうことが多いです。

この点を詳しく説明すると、長くなるので割愛しますが、“親しみ”という感情は、購買行動(とくに商品選択の際)には大きな影響を及ぼすことは覚えておきましょう。

【キャラクターマーケティングのメリット2.】企業やお店の“印象付け”を行う

これは簡単にいえば「商品・サービスを知らない人でも、キャラクターを見ただけで、なんとなく知った気分になれる」ということです。

例えば、ラーメン屋さんのキャラクターで

A「真っ赤な火を噴く、真っ赤なドラゴン」

B「両翼を羽ばたかせた黄金色のドラゴン」

どちらのラーメン屋が辛そうですか?もちろんAですよね。

反対にBなら、高級まではいかなくても、「低価格ではないかな?」なんて印象をもてます。

このように、人は視覚から受けとるキャラクターの情報を通じて、“無意識”にポジティブなりネガティブなり、印象づけをするのです。

【キャラクターマーケティングのメリット3.】認知度が上がる

キャラクターがいれば、企業名や商品名を自然に覚えてもらう可能性が増えてきます。

例えば、

「あ〜このキャラクター見たことある!たしか手羽先が美味しいお店だよね」

「なんだったかな?ファミレスのキャラクターだったような気がする」

となれるように、キャラクターがいなければ、「ただの飲食店」でしかなかったのに、キャラクターがいるだけで、「キャラクターのいる飲食店」になるわけなんです。

ものすごく小さなことに思えるかもしれませんが、認知力アップという意味で、キャラクターがいる/いないで結果は大きく変わってきます。

キャラクターマーケティングは個人でもできる?

こちらは、“できる”といえます。

とくに、お客さんと触れ合う機会の多い個人経営(例えば飲食店)の場合、すごくオススメです。

なぜなら、キャラクターを通じて“お店”と“お客さん”とがコミュニケーションをとるようになれば、『キャラクターが商品・サービスを売る』という集客や売上アップに繋がるからです。

とはいえ、大企業のようにキャラクターそのものに人気が出て、『商品化!CM!コラボ!』みたいなことは難しいので、あくまでも自社の売上をあげることに専念するのが良いでしょう。

例えば、現状、“商品・サービスの魅力だけでは物が売れない”場合でも、

キャラクターがいることで物が売れる可能性

が出てきます。さらに、キャラクターはお客さんにお店の印象づけができるので、

お店や商品・サービスの一貫したシンボル化

が可能です。つまり、お店のブランドを構築することができるわけで、個人でも積極的にキャラクターを活用するべきです。

キャラクターマーケティングには種類があります!

ビジネスでキャラクターを利用方法は、いくつか種類があります。

以下にピックアップしたものは、“個人の方”がもしキャラクターマーケティングをする場合、役立つものだけをご紹介しておきます。

1.キャラクターそのものを売る→“キャラクターを商品化して売る”

2.キャラクターによる情報発信→“キャラクターを広告塔として使う、あくまで認知力アップをメイン”

3.キャラクターでお店のブランド力を高めて商品を売る→“キャラクターがブランド独自の価値をつくり、商品購買を促進する”

4.商品にキャラクターを登場させて売る→“キャラクター×商品の掛け合わせで売る”

正直、1については、キャラクター自体に人気がないと、商品は売れないので、おすすめは2.3のどちらかでしょう。

2の場合は、最終的には、お店全体の利益をあげますし、3の場合は、特定の商品の売上をあげることができます。

キャラクターは“ターゲット”や“個性”をふまえて作ろう!

このことは、個人の方がキャラクタービジネスをする際にはとても重要なのでこの点は覚えておいてください。

よくオリジナルなキャラクターをつくるとき、

可愛ければいい

かっこ良ければいい

動物使えばいいでしょ?

みたいな作り方をしていることがありますが、戦略もなく“ただつくる”は間違いなく失敗してしまいます。

キャラクターをつくる際は以下の4つのことがかならず必要となってきます。

1.何のためにキャラクターをつくるのか?(目的=ゴールの明確化)

2.誰に向けたキャラクターなのか(ターゲットを絞る)

3.どういう方向性でキャラクターを作っていくのか(コンセプト設定)

4.どう思われたいのか?(こう思われたい!=理想の姿を描く)

このなかでとくに4つ目の「どう思われたいのか?」を考えるのはとても

キャラクターマーケティングの事例

最後にキャラクターマーケティングの事例をご紹介します。

■世界のやまちゃん

■ハム係長

■だるま食堂

■サントリー トリスハイボール

以下にて詳しくみていきましょう。

世界のやまちゃん


出典:https://twitter.com/yamachan614

名古屋発の人気居酒屋チェーン“世界のやまちゃん”。

いわずとしれた“名古屋メシ”の代表格であり、“手羽先”というイメージがありますよね。

現在、全国各地に店舗展開しており、香港・タイ・台湾への海外展開をしています。

「世界の山ちゃん」には「鳥男」というイメージキャラクターがいます。モデルは世界のやまちゃんの会長の山本重雄さん。

キャラクターとしてはとても親しみやすく、一目みただけで、「あ〜手羽先の、名古屋飯のキャラクターだよね」となります。

認知度アップ、また世界のやまちゃんブランド確率に寄与したことは間違いありません。

ハム係長

ハム係長とは、伊藤ハムのFacebookページのキャラクターです。

ハム係長は、キャラクター作りでよく使われる手法、『キャラクターの人格化』から生まれたものです。

キャラクターの人格化とは?

商品や企業コンセプトや、人でないものに“人格”を持たせて、キャラクター化すること。


出典:https://www.facebook.com/itoham/

ハム係長は伊藤ハムのFacebookページ上で絶大な人気を誇るキャラクターです。

その人気は、

■170,295人いいね

■163,481人がフォロー

という数字で証明しています。

日の丸弁当のなかで、何とも言い難い、哀愁ただよう表情でため息をつくハム顔。

そんなハム係長は2011年のページ開設から、なんとわずか2か月ほどで3500人以上のユーザーから「いいね!」をもらっています。

その後もコンスタントに、オリジナルレシピを定期的に配信したり、愛らしいハム係長のイラストを投稿したり、ユーザーとさまざまなかたちでコミュニケーションをとってきました。

だるま食堂


出典:https://www.darumaoyaji.com/

だるま食堂のキャラクターについては、個人の方にぜひ参考にして欲しいです。

たるまおやじは、もつ煮牛すじ専門店だるま食堂のキャラクターです。

風貌は名前そのまま、だるま×おやじが掛け合わせたキャラクターで、どちらかというとインパクトがあります。

また、しっかりと『たるまおやじ』としてひとつのキャラ設定があります。

「全国一うまいもつ煮屋さん」になるため、額に汗しながら日々黙々と「もつ鍋」を作っている頑固一徹なだるまおやじ。

「おなかすいた〜」という声を聞くとゴロゴロゴロゴロゴロ転がりながらやってきて照れながら「もつ煮」をさしだしてくれる。

人見知りで無愛想なだるまおやじだけど、家では78くん(息子)の良いパパである

このように、キャラクターひとつとってもキャラの背景を作り出すことで、お客さんからしたら、より親近感を可能性があります。

たるまおやじはいろいろと活用されています。

・「だるまおやじのもつ鍋」「だるまおやじのホルモン」など、だるま食堂の商品に登場

・たるまおやじのLINEスタンプ

・だるま食堂のHPに登場

・Twitterに登場

・だるまおやじの四コマ漫画

ここで大切な視点は、キャラクターをつくれば、

色んな媒体や商品に登場させることができる

という点です。

つまり、ひとつのキャラクターをつくれば、“プロモーション活動を促進”させたり、“ブランドイメージを一貫”させたり、と色んな面に役立たせることができるわけです。

サントリー トリスハイボール

トリスハイボールと言えば、アンクルトリス。名前を聞いたことがないことがなくても、キャラクターの風貌を見れば「あ〜見たことある!」となるはず。


出典:http://www.albatro.jp/birdyard/illustration-art/uncle-torys-character/index.htm

アンクルトリスは、

・若い頃からお酒といえばウィスキーとりあえずハイボール

・小心者だが時々思いきったこともする

・座右の銘は「フツー」

・昭和33年(1958)生まれ

・美味しいハイボールをつくるのが好きで、美味しいハイボールを飲むのはもっと好き

という人物設定がなされています。


https://www.facebook.com/SuntoryUncleTorys

アンクルトリスも『アンクルトリス専用のFacebook公式アカウント』で人気があり、

■31,221人人いいね

■30,748人がフォロー

を獲得しています。

Facebook公式アカウントでは動画やゲーム・イベント、イラスト投稿など、定期に情報を発信しています。

ただアンクルトリスは、生まれた当初は人気のあるキャラクターではありませんでした。

しかし2009年頃にCMと共にハイボールの人気に火がついたことで、再登場して今の地名度を獲得。

今では、トリスハイボールにはなくてはならない存在に。

キャラクターはすぐに火がつかなくても、何かのきっかけで、『商品の顔』になることもあります。

だからこそ、長い目で見たとき、企業・お店のイメージを一身に担うキャラクターは、とても大切な存在になります。

まとめ

如何だったでしょうか。

今回はキャラクタービジネスと、それに付随してキャラクターマーケティングについてのお話もしてきましたね。

以下に今回勉強した、内容を振り返っておきましょう。

キャラクタービジネスとは?

キャラクタービジネスの市場規模は?
→2007年〜2017年の市場規模まとめ
→未来のキャラクタービジネスの市場規模はどうなる?

キャラクターマーケティングとは?

キャラクターマーケティングのメリット
→【キャラクターマーケティングのメリット1.】“親しみ”や”愛着”が生まれる
→【キャラクターマーケティングのメリット2.】企業やお店の“印象付け”を行う
→【キャラクターマーケティングのメリット3.】認知度が上がる

キャラクターマーケティングは個人(個人事業主)でもできる?
→キャラクターマーケティングには種類があります!
→キャラクターは“ターゲット”や“個性”をふまえて作ろう!

キャラクターマーケティングの事例
→世界のやまちゃん
→ハム係長
→だるま食堂
→サントリー トリスハイボール

集客デザイン編集部
キャラクタービジネスはいまだにまだ大きな市場規模をもっています。自社にキャラクターをつくり、そのキャラクターを自ら育てていく。それによって、認知度だけでなく、売上アップや収益化に繋げていきましょうね
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たかりょー
30代男。地方の大手Web会社のWebディレクター・Webマーケッター・ブロガー。ビジネスの上流を担当し、常時15案件以上のWeb案件を抱えている。読書は年間100冊ほど。10年間継続中。 集客デザインでは、マーケティングや集客術、ビズネスマンのスキルに必要な情報をメインに発信しています。