こんにちは、集客デザインです。
今回は、マーケティングではかならず出てくる“パーチェスファネル”について説明していきますね。
こんな疑問や希望に答える記事をご用意しています。
パーチェスファネルとは?
パーチェスファネルとは、顧客が商品・サービスを知り、選択し、購入するまでに辿る心理状態を“4つのフェーズ”に分類してモデル化したものです。
なおパーチェスファネルは、顧客の購買行動を法則化したAIDMAの発展形です。
AIDMAの法則は消費者の行動心理。Attention(注目)→Interest(関心)→Desire(欲求)→Memory(記憶)→Action(行動)。消費者は、このような心理的プロセスを経て、購入への意志を固めるとされています。
パーチェスファネルを覚えておけば、いかに消費者が購買行動をとるのかを把握することができ、各フェーズ毎で“最適な集客施策”を打ち出していくことができます。
パーチェスファネルは離脱者を最小限に抑えるために作られた
パーチェスファネルは、形として逆三角形の漏斗(ファネル)をしており、フェーズをくだっていくと先細りしていきます。
つまり、
認知から購入に至るあいだに多数の“離脱者”が出てしまう
形になっているということです。
そのため、パーチェスファネルは、
商品・サービスを認知した顧客の離脱を最小限にする目的
で作り出されたとも言われています。
なぜなら、顧客がどのようにプロセスを辿り、いかに最後の購買まで進むのかを言語化-視覚化しておけば、
どのフェーズで離脱しているかが把握できるため、離脱自体を防ぐアプローチ
を考えることが可能だからです。
パーチェスファネルの各フェーズを説明!
パーチェスファネルは以下のフェーズを辿っていきます。
フェーズ1→認知・注目
フェーズ2→関心
フェーズ3→比較・検討
フェーズ4→購入
以下でそれぞれ段階を詳しく説明していきますね。
【フェーズ1】認知・注目
認知のフェーズでは、ブランドや商品・サービスの存在を顧客に“知ってもらう”段階です。
覚えておくべきは、ファネルの性質上、
最初の“認知層”を広げれば広げるほど、最終的な購入=アクションに繋がるケースが増えていく
ということです。
このフェーズでは、基本的に、商品・サービスが顧客の目に触れる機会を増やさなければならないので、SNS、Web広告、SEO対策、マスメディアなどを利用した集客施策を確実に打つ必要があります。
その際、企業の世界観や商品・サービスのベネフィットなどを魅力的に伝えられるホームページやランディングページを作り出し、ユーザーがそこに辿りつく設計を考えておくと良いです。
なお、”認知を広げる”のが大切だからといって、ただ闇雲に露出度を増やせば良いわけではなく、
ペルソナを想定し、届けたい・伝えたいターゲットを明確にする
必要があります。
なぜなら、見込み客のニーズやウォンツを想定してほうが、それに合った媒体や訴求方法を選び出していけるからです。
【フェーズ2】興味関心
一つ前の認知・注目のフェーズによって「商品・サービスさえ知らなかった顧客」が「商品・サービスに知る」段階になったわけですから、2つ目のフェーズでは積極的に情報提供をして、自社に対する顧客の興味関心を育成していく必要があります。
例えば、Web広告であれば、一度Webサイトを訪問したユーザーに対して、再度訪問をうながす『リターゲティング広告』を打つことができます。
また、MAを導入している企業であれば、自社サイトに訪れたユーザーの企業情報を獲得できますし、ユーザーがどういった行動をサイト内で行ったかログ分析もできるので、その情報源を活用して、興味関心を高めるアプローチをするのもありでしょう。
ただしこのフェーズの顧客は、“見込み顧客”ではありますが、「ニーズやウォンツが自覚的でないこと」が多いです。だからこそ、彼らは情報収集をして、自分に合ったサービスを探しているわけです。
こういった顧客に対して、オンライン上で、興味関心をグッとひくコンテンツを提供すれば、彼らは“皆さんの商品・サービスに興味が向く”ようになります。
【フェーズ3】比較検討=商品・サービスを調べる
比較検討のフェーズにいる顧客はすでに「ある程度何が欲しいのか決まっている」ことが多いです。
例えば、新しく家を立てようと考えている方であれば、「中古住宅」にするか、「建売」にするか、「注文住宅」にするか、条件の大枠は決まっていることが多いです。
あるいは、すでに「大手ハウスメーカー1社」と「地元工務店2社」のうちどれにしようか、とほぼほぼ確定しているけど悩んでいるということもあります。
【フェーズ4】購入
購入のフェーズでは他の商品と比較検討した上で、皆さんの商品を購入する段階です。
見込み顧客が最終的な購入に至るまで、ユーザービリティを踏まえたWebサイトや、Web接客ツールなどで、サービス満足度を充実させて、ファネルから離脱しないような工夫が必要です。
パーチェスファネルを最適化する3つの方法
この章では、どうすればパーチェスファネルを活用して、最終的な集客に繋げられるのか説明していこうと思います。
・1.認知フェーズをいかに広げていくのかを考える
・2. ファネルを狭めているフェーズの施策を見直していく
・3.ストーリーを作りる
3つをそれぞれ解説していきますね。
1.認知フェーズをいかに広げていくのかを考える
パーチェスファネルでは、最初の入り口である『商品やサービスの認知』の数を増やしてくことが大切です。
なぜなら、リーチ数が増えないことには、購買に至る顧客が限られてくるからです。
そのために、広告出稿やSNSを利用して、狭めている階層を広げる=認知を増やす施策を考えていかなければなりません。
とはいえ認知は量が多ければいいということではなく、認知する“顧客の質”も問う必要があります。
2.ファネルを狭めているフェーズの施策を見直していく
パーチェスファネルのメリットは、ファネルの階層ごとに、どの施策が効果をあげていて、反対に、まったく効いていないのか、明確に区別できる点にあります。
例えば、ファネルの各段階で、
・どれほど見込み顧客がいるのか
・次のフェーズに移動するまでのどれくらいの顧客が離脱しているのか
これらを分析していくことで、ボトルネック(ファネルを狭めている原因)を探し、その問題点を”改善”する施策が打てます。
認知〜購買までに発生する問題点を見つけやすくなるということは、“無駄のない効率的なマーケティング施策”を回せるわけです。
3.ストーリーを作りる
パーチェスファネルは、それぞれの階層が分断されているわけではなく、切れ目なく繋がって構成されています。
なので、パーチェスファネルをうまく活用するには、
商品・サービスをどう認知へ導き、興味関心を抱いてもらい、その後、最終的な購買へ辿り着くのか。
これら全体流れを捉え、顧客の立場になって“ストーリー”を考えていかなければなりません。
例えば、マーケティングでよく利用される「カスタマージャーニーマップ」はまさに顧客ストーリを語っていく上でベストツールです。
ファネルごとのタッチポイント、顧客がどう行動し、何を考え、どんなポジティブ・ネガティブな感情をもっているのかを消費者行動を時系列で可視化できます。
パーチェスファネルを最大限活用するなら、ぜひカスタマージャーニーマップは使ったほうがいいです。
SNS時代必須!覚えおておくべき重要ファネル2選
いまはInstagramやTwitterといったソーシャルメディア時代であり、マーケティング施策で大切な“顧客とコミュニケーションをとる方法”と一口にいってもかなり多様化しています。
また、これまでは製品スペックの良さや商品理念など、“企業主体のメッセージ”を届けるのは当たり前でしたが、現在はソーシャルでつながった顧客一人ひとりが情報発信の“主役”となり、ひと時代までのパワーバランスが崩れ、
企業<顧客
という図式ができています。
そんな現代において、マーケティングファネルはこれまで説明してきたパーチェスファネル以外に、
・インフルエンスファネル
・ダブルファネル
が出てきました。それについて最後説明していきます。
商品購入後の行動(シェア・体験の共有など)も
【重要ファネル01】インフルエンスファネル
インフルエンスファネルとは、パーチェスファネルとは逆に、”商品・サービスを購入した後の顧客行動を図式化したもの”になります。
ファネルは、
・継続→紹介→拡散
・好きになる→共有する→紹介する→発信・拡散する
といった形で表現されることが多く、顧客はそれぞれフェーズを順々に辿っていきます。
またインフルエンスファネルでは、“共有する”という概念がとても大切です。
というのも、商品・サービスを購入した顧客の多くは、買って終わりではなく、SNSなどコミュニケーションツールを通じた、口コミやレビューのシェアを当然のごとく行うからです。
そして“情報拡散”がインフルエンスファネルのキー概念ともなっています。
なぜなら、「どんな使い心地だったのか?」など実際の使用感を伝える情報(=口コミ・レビュー)が、顧客の購買決定に強い影響を及ぼすからです。
【重要ファネル02】ダブルファネル
これまでご紹介したパーチェスファネル・インフルエンスファネルをシナジーさせたのが「ダブルファネル」です。
具体的には、パーチェスファネルで購入に至ったユーザーは、「買って終わり」ではなく、
続ける→好きになる→共有する→拡散する
というインフルエンスファネルの段階へ移行するのです。
そしてタブルファネルは、インフルエンスファネルの最後『発信・拡散』が、他の顧客のパーチェスファネルに一役買っているというのも特徴的です。
つまり、2つのファネルは別々の動きをするのではなく、統合・合体させることで、一連のコミュニケーションプロセスを推進し、最終的な購入という目的を達成するための“相乗的なマーケティング効果”を発揮するのです。
まとめ
SNSの普及により、生活者はスマホやタブレットをもち、InstagramやTwitterによって、いつでも気軽に情報発信が可能となりました。
言ってしまえば、顧客ひとりひとりが“メディアの発信者”であるといっても過言ではないわけです。
SNSの普及によって、間違いなく“情報共有の精神”というものが培われているため、パーチェスファネルだけでなく、インフルエンスファネル・ダブルファネルもふくめて覚えておくようにしましょう。
【相談内容02】パーチェスファネルを集客アップに役立てたい!
【相談内容03】インフルエンスファネル・ダブルファネルについても知りたい