こんにちは。Webディレクターのたかりょー(@RyoooooTaka)です。
僕はWebディレクターという仕事柄、さまざまな業界のお客様と打ち合わせをする機会が多いです。
その際毎度思うのが、「業界分析ってめちゃくちゃ大事だな」ってことです。
なぜなら、トレンドや売上規模など業界特有の特徴を理解しておくだけで、クライアントとの打ち合わせが、かなり充実するからです。
リアルな話、浅はかな知識で打ち合わせにのぞむと、深い部分までクライアントの魅力を拾いだすことができず、サイト制作は結局、なんとなく決まり切った訴求で作るしかなくなります。
今回は打ち合わせ前に必須となる、業界分析の方法について説明していきたいと思います。
業界を知るってそもそもなに?
さてそもそも業界を知るってどういうことか。
業界を知るとは、簡単に言えば、業界に備わっている特徴を理解することです。
業界理解を深めておくことで、例えばクライアントとHP制作などの打ち合わせをする際に、他社とどう差別化できるのか、また企業のどの部分を売り出したほうが売れやすくなるのかを知るために、つっこんだ質問ができます。
つまり、業界について事前に調査しておくだけで、当日の営業や打ち合わせで、深い内容まで話し合うことが可能になるのです。
業界を分類してみよう!【メーカーや商社など】
業界を理解する上で分析をする前に、そもそも業界にはどんなものがあるのか、分類しておきましょう。
業界と言葉を聞くだけ、あたかもめちゃくちゃでっかく感じるかもしれませんが、ざっくりわけると下記の8つにわけられます。
○メーカー
→もの(製品)をつくる
○商社
→もの(製品)を動かして利益を得る
○小売
→もの(製品)を消費者に売る
○サービス
→教育、人材派遣、福祉・介護、旅行・ホテル、レジャー
○インフラ
→鉄道、航空、空港、電力、ガス会社
○IT
→ハードウエア、情報処理・ソフトウエアなど
○マスコミ
→放送、新聞、雑誌・書籍(出版・印刷)
○金融
→銀行(地方銀行やメガバンク)や生命保険会社など
○公社・官庁
→国と地方公共団体の役所など
メーカー
メーカーとは原材料を加工して、製品を開発・生産する=ものづくりの企業のことを指します。
メーカーはそれこそ原料・部品、機器・機械など衣食住に関わる多様なもの(製品)をつくっており、衣食住に関わる多様なもの(製品)をつくっています。
例えば下記です。
自動車
化学製品
食品
日用品
アパレル
メーカーは自社で製品を製造した後に、卸売業者や小売業に渡して、法人あるいは一般消費者に販売します。
卸業
卸業はメーカーや輸入業者から製品を仕入れて、小売業者に売り渡す仲介の役割を担う業界です。
最近では、自社で製品を生産・販売する一方で、顧客の要望に合わせて素材や製品の調達も手掛ける、商社機能を備えたメーカーも
小売(流通)
小売とは、メーカーや卸売業者から仕入れた商品を消費者に販売することを指します。
主に「百貨店」、「スーパーマーケット」、「コンビニエンスストア」
特定の商品を取り扱う「専門店」などがあります。
最近では店舗やインターネット、イベントなどであらゆる場所で消費者とつながり、全てを連携させてアプローチする「オムニチャネル」も注目を集めています。
サービス業
サービス業はメーカーのように具体的なモノを販売するのではなく、形になっていない価値を提供する業界。
つまりお客さんの「◯◯がしたい」「〇〇がしてほしい」などの要望に応えていく
要はサービスを提供し、その場の体験を消費していくイメージです。
インフラ業
インフラ業とは、鉄道、道路、航空、エネルギーなど、私たちが生活を送る上で社会の基礎となる業務を行う事業です。
金融
事業としてお金を動かして、例えばお金に困っていたり必要としている人に対して融通します。
つまり社会でお金を回している存在でもあるわけです。
業界に属する企業として銀行、損害保険、リース、消費者金融、証券会社、保険会社などがあります。
マスコミ
マスコミはイメージがつきやすいと思いますが、TVの放送業界、雑誌や書籍の出版・印刷業界、新聞業界があります。
メディアとも呼ばれていますね。
役割としては、媒体を通じて社会のより多くの人々に対して情報を届けていきます。
IT
ITというとすごい漠然としていますが、「インターネット・Web」や「通信インフラ」、「情報処理サービス業界」、「ソフトウェア・ハードウェア」など、これらが業界の対象になります。
この業界は近年かなり伸びている印象があります。
具体的な業務としては例えば、経営にまつわる課題を解決するために、システムやソフトウエアを活用して、課題解決を提案する企業はこの業界になります。
僕の所属しているWEBディレクターは完全にソフトウェア・通信に属していますね。
官庁/公社・団体
官庁とは役所や裁判所、国会、裁判所なども含みます。
公社・団体は、地方公共団体や公立の学校や病院など企業とは違って営利を第一目的としない業界のことをいいます。
基本的にこの業界は、社会の役に立つ目的で存在しています。
業界調査するべき項目
下記にて業界調査する際にどんな項目を調べていけばよいかを伝えていきますね。
- 業務内容
- 業界の市場規模
- ビジネスモデル
- 業界トップ10の企業(←ライバル企業もおさえよう)
- 将来展望
業務内容
最初にざっくりでいいので、その業界における業務内容を書き上げておきましょう。
業界を理解する際の足がかりになります。
業界の市場規模
業界の市場規模を調べておきます。
ここでは全体の市場規模や前年比を数字で記載します。
1,074,409
なお数字が多ければ多いほど、製品のやりとりが多いため金額は大きくなりますので、市場規模が多くなるというわけです。
ビジネスモデル
ビジネスモデルとは、ビジネスの形はどう成り立っているのか?を分析します。
もう少し具体的にいうと「企業がどうやって利益をあげて、事業を継続させているのか」その仕組みのことです。
業務内容は簡単に業界でどんなことがなされているかをまとめましたが、ビジネスモデルを書きあげる際は、より深掘りしていくイメージです。
ビジネスモデルを把握するには、下記の4つの要素から分析していくようにしましょう。
Who→「顧客は誰なのか」(市場における顧客、顧客の購入状況)
What→「顧客に喜ばれる価値はどこにあるのか」
How→「どうやって顧客に届けるのか」(一般的な流通チャネル)
Why→「どう収益をあげて、いくらのコストを費やすのか」
業界分析する際は、4つの要素を業界ごとにあてはめていくようにします。
業界トップ10の企業(←ライバル企業もおさえよう)
業界内ではどんな企業がトップを走っているのかを洗い出します。
またそのトップと対抗するライバル企業まで把握しておくと、全体の動向を理解しやすくなります。
その際大切なのは、なぜトップ企業がトップの座にいれるか、その理由まで考えていくこと。
調べていくと、必ずなにかしら共通点がでてきます。
それこそが業界内での特徴であったり、流れであったりする傾向があります。
業界の現状・動向(トレンド等)
ここでは過去10年くらいを振り返り、現在どういったトレンドなのか、そして流れはどうなっているのかを考えます。
現状をつかむことで、業界全体の動向がわかるようになります。
将来展望
業界の動向を把握できたら、次は将来の業界展望も考えてきます。
新しい技術が生まれる可能性があるか。
課題が生まれる可能性はあるのか。
業界調査の方法
それでは具体的な業界調査方法をお伝えしますね。
業界地図の確認
業界団体のホームページを活用する
業界地図の確認
僕はまず業界地図を確認します。
業界地図とは、主要企業を業界に分けてマッピングした企業図鑑のようなもので、基本的に年度ごとに出版されています。
業界地図でみるべきポイントは大まかに下記になります。
・どんな業界なのか?(概要)
・業界トップの企業は?
・業界自体の規模は?(売上高は?今後成長するのか)
・最新のトレンドは?
・同じ業界内でのシェアや競合する
・各企業の業界内での地位、シェア
該当する業界で主要となる企業の業績や規模を知ることも可能で、同じ業界内でのシェアや競合する企業の関係性などもわかり、視覚的にわかりやすく解説されているのが特徴です。
業界団体のホームページを活用する
ネットは手軽に情報収集できるメリットがあります。
業界には団体のホームページが存在しているので
例えばスイーツ業界について調べたいのなら、「デザート業界 団体」と調べれば一般社団法人日本スイーツ協会のホームページ がでてきます。
こういった業界の情報をおっていくと業界の概況や、トレンドや有名な企業などを発掘できたりします。
採用サイトで情報を収集する
業界内のさまざまな企業の新卒・中途採用ページをざっくりと読むようにします。
100社ほどの就活ナビ、新卒採用ページをとにかく読んで業界全体のイメージをつかみます。
業界のビジネス記事を検索する
業界によってはビジネス記事がネットに転がっていることが多々あります。
特に最新情報はチェックしておくと、今なにが流行っているのかってこともわかりますよ。