こんにちは。集客デザインの編集部です。
この記事は、集客施策に「誘導」という観点を取り入れることで、『より人を集め、売上へつなげていく』その点を詳しくご紹介していきたいと思っています。
こんな方はぜひ読んでください。
- 集客施策の効果が思うようにいかない。
- 集客と誘導の関連性がわからない。
- 集客して売上をアップさせたい方。
集客は「人を集める」ことです。最近は「コストをおさえれば集客できる!」そんな単純な時代ではありません。価格競争に巻き込まれないためにも、「自社の価値を知ってもらう」機会を増やすことが大切。
先に答えを言っておくと、集客は、顧客の「知らないうちに・・・」をどれだけ増やせるのか?をということ。これは「誘導の最適化」と私は名付けています。
そんな方はぜひこの記事を読んでください。
集客のアプローチは、誘導を最適化するのがポイント。
集客施策には、それこそ数え始めたらものすごい量がありますよね。
- チラシ配り
- LINE公式アカウント
- メルマガ会員登録
- ポータルサイト登録
- ダイレクトメール
- 口コミ・紹介
- ブログ集客
- アプリ集客
- ダイレクトメール
- 百貨店への出店
もしも予算的に余裕のある方は、Webサイト、ランディングページ、ネット広告等を利用されることもあるでしょう。
ところで、集客施策は実施すれば、結果が伴ってくるわけではありません。皆さんの見込み顧客に対して、戦略的にこちら側からアプローチしなければなりません。
そして、このアプローチするときにこそ、「誘導する」という観点を取り入れたほうがいいのです。これを『誘導の最適化』と言われています。
集客のための『誘導』とはいったい・・・
「誘導」は以下の2つのプロセスをふみます。
①お客さんがお店に知る機会を増やす。(集客前)
②お客さんがついつい商品を買ってしまうような工夫をする。(集客後)
この2点と覚えてもらえれば良いです。
集客前の誘導=タッチポイント(接点)を増やすか。
集客を成功させるには、『接点=知ってもらう場所』がまず増えなければなりません。これをタッチポイント(=顧客が商品を見つけたり、お店を知る場所)と言います。
そしてどのタッチポイントで、顧客が皆さんのお店を知るかは、顧客それぞれで違います。
自社がどのタッチポイントに強いかを把握してください。
例えば、タッチポイントには以下のものがあります。
- テレビ・ラジオを見た時
- イベント会場
- ポータルサイト(まとめサイト)
- ポストに投函された折り込みチラシ
- メルマガ
- 人伝にお店が紹介された時
- ブログ発信
- ツイッターやフェイスブックで回ってきた情報
- 街中の看板
- 百貨店でたまたま見つけた
これを見ていただければ、わかりますが、先ほどご紹介した『集客施策』と『タッチポイント』が似通っていますよね。
実は、いかにタッチポイントを増やし、どこで皆さんの商品やサービスを“認知”してもらうのか。これが集客施策では重要なのです。
上記以外にも、タッチポイントはたくさんあるので、「いったいうちはどのタッチポイントから集客できるのか」それを考えてみてください。
『誘導』を増やすは、“情報発信”を多くするのが効果的。
情報発信は、ネット社会になったことで、より重要性が増しています。顧客は「どのパソコンを買おうかな?」「どのお店に行こうかな?」と悩んだら、自分が求める情報を積極的に探す行動をとります。
例えば、春物のブラウスを買おうと思っている女性。もし彼女が「このブランドだけは絶対に譲れない!」という強い信念がない限り、ネットやSNSや雑誌を利用して、トレンド、カラー、デザイン、素材等の情報を求めるはずです。
ということは、皆さんが情報発信をどんどんして、顧客に見つけてもらう機会を増やせば、結果的に、お店やWebサイトへの誘導量も増加します。反対に、情報を全く発信しないお店は、顧客の選択肢に入ることさえないのです。
補足:Webサイトへの集客=入り口を複数つくり、サイトとに誘導する。
この記事を読まれている方の中には、Webサイトからの集客に悩まれている方もいることでしょうから、補足で説明します。
Webサイトへの集客はとても単純で、どれだけ「入り口」を作れるかが勝負になります。
なぜなら、顧客はURLを介してサイトに入ってくるのがほとんどです。入り口で代表的なのは、以下になります。
- 会員メール
- ライン@
- 食べログやホットペッパーなどのポータルサイト
- モール型ECサイト等
これらは、つまり誘導元ですよね。そのため、Webサイト集客は、SEO対策だけでなく、入り口を増やす視点も取り入れて見てください。
集客後の誘導=気づかないうちに・・・の体験をデザインする。
体験をデザインする上で重要なのが、顧客の『気づかないうちに・・・』を引き出すこと。(ここでの体験とは、顧客が商品を手に取ったり、試着したり、目にしたりする、顧客行動全般のことです。)
気づかないうちとは、わかりやすく言えば、「あれ?いつのまにか買ってしまった」と誘導することです。それを以下で説明していきます。
皆さんは誘導されて、「ついつい・・・」みたいなことはありませんか?
例えば、あるスーパーのレジに並んでいるとき。お会計を済ませるために並んでいるわけですから、皆さんはすでに欲しいものや買いたいものを選び終わったはずです。ところがレジに並ぶちょっとした時間に、レジ近くのラックに置かれた商品をなんとなく見ているとき、、、
そんなはっと気づいた経験はありませんか?これは、『気づかせる』というのも、一種の『集客誘導の最適化』です。
また、小一時間前にたらふくご飯を食べたばかりで、「お腹が空いていない状態」をしっかり意識しているはずなのに、目の前に甘そうなチョコレートが置いてある。そんなとき、
すると意識せず手に取ってしまう。この思いがけない行動は皆さんの心(無意識)が勝手に引き起こしている行動です。
ここでの誘導とは顧客の「気づかないうちに・・・」を引き出してあげる。
実はこのような「気づかないうちに・・・」や「無意識のうちに・・・」は、お店が戦略的に考えた『誘導』によって引き出しているのです。
わたしたちは、知らず知らずのうちに、お店側が考えた多くの戦略的な誘導によって、買う必要のないものを購入している。実はこの点が売上をアップさせている秘訣なのです。
ひとりあたりの購入額を増やし売上アップ。
誘導とは一言で、「設計する」ことです。つまり、誘導を最適化するとは、設計士が製図を描いて、生活者が住みやすい導線を配備していくように、計算して“戦略的に”設計しなければなりません。
そして、『集客=人を集めるとき』には、“どれだけ接点を増やすのか?”を中心に、『集客後=人に商品を買ってもらうとき』には、“どうすれば一人あたりの購入額を増やせるだろう?”を中心に考えてください。
後者の場合なら、スーパーのレジ付近に100円のチョコレートである。一見、全く利益に繋がらないように見えますが、それを100人が買えば、単純計算で1,0000円の利益が上がりますよね。
<おまけ>集客のための誘導には、マインドフローに沿って行えば有効的です。
ここで一つ技術的な側面のお話をします。それはマインドフローと呼ばれるものにそって、顧客の体験をデザインしてあげることです。
マインドフローとは、顧客がある商品やサービスを認知してから、最終的に愛着(ファン)になるまでの一連の心理的プロセスを、誰にでも応用できるよう図式化したフレームワークのことです。
このプロセスは集客前・集客後どちらにおいても、誘導を最適化する=体験をデザインすることを、より効率的に行うことができます。
マインドフローについては、他記事で触れておいてので、そちらを参考にしてもらえればと思います。
誘導施策は、連動させたほうが効果は高くなる。
誘導施策の取り得る選択肢の幅は広いです。そのため、「どこで顧客を落とし込むか」を戦略的に考えていく際には、一つではなく、多くを有機的に連携させたほうが効果としては高くなります。
例えば、メルマガ会員に対して、メールにてキャンペーンの告知を送るのであれば、そこのURLを貼り、Webサイトに誘導した顧客に対して、Webサイト限定のさらにお得なキャンペーンを打ち出してあげる。
あるいは、ポータルサイトからはじめてお店に訪れた顧客には、ポータルサイト以上に還元率の高いキャンペーンを店内にて配るなど。
一つの誘導施策を行うのではなくて、それぞれを関連させて、より集客しやすい仕組みを作ってあげることも大切です。
狙うべきターゲット層を明確にする。
とはいえ、誘導設計するためには、やはりどの層を狙うのかターゲットを考慮しなければなりません。
この点は、とくにSNSから誘導しようと考えている企業にとっては、押さえておくべきポイントです。
総務省が出しているデータによれば、LINE、Facebook、Twitter、mixi、Mobage、GREEの6つサービスうち、いずれかを利用している割合が、2012年の41.4%から、2016年には71.2%に上昇しているという結果が出ています。さらに20代は2016年には97.7%がいずれかのサービスを利用しているというデータがあります。(出典)第1部特集データ主導経済と社会変革 第1節スマートフォン社会の到来
さらにSNSの利用率をみると、
LINE | ツイッタ | ||
10代 | 79.3% | 18.6% | 61.4% |
20代 |
96.3% | 54.8% | 59.9% |
30代 | 90.3% | 51.7% | 30.0% |
40代 | 74.1% | 34.5% | 20.8% |
50代 | 53.8% | 23.5% | 14.2% |
(出典)総務省情報通信政策研究所「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」
という数字が出ています。そのため、例えばfacebookで誘導施策をする場合は、10代に対して、facebookを利用していては効果は期待できません。が、20代30代ならば50%を超えてくるので、集客アップを期待できるでしょう。
このように、ターゲット層の分布率を考慮した上で、どの媒体を使用するのか?まで誘導施策を最適化させることができれば効果を最大化させることは間違いありません。
マインドフローの例、メルマガ登録編
一つ例をとってお話をしましょう。これは集客後の誘導施策の一つで「メルマガ登録」のお話。
ドラッグストアに来店した顧客が初来店し、もしその場でメルマガ登録をすれば次回から○○%値引きするキャンペーンを案内しました。
こんな時、メルマガ登録自体を億劫に感じてしまい「いいです」と断る顧客が多くなってしまいます。なぜなら、急ぎでたまたま入った顧客の可能性だってあるからです。
適切な対応は??
上記の場合、対応しては、次回来店したときに使える、値引き商品券を渡して、再来店を促した方がほうが良いです。そして、そこにメルマガ登録すればさらにお得だという告知を一緒に入れてあげます。
なぜなら、ドラッグストアの場合、インテリアやファッションショップとは違い、「急ぎ」という可能性がありますし、全くそのお店に興味を持っていない可能性もあるからです。
そのため、メルマガ登録による再来店への誘導は、オススメできません。このように、再来店へと誘導させるためには、かならず顧客目線に立ち、「どうすればもう一度お店に来たくなるのか?」という体験をデザインすることが大切なのです。
まとめ:「気づかないうちに・・・」その顧客を誘導できたら完璧
人間心理とは複雑なもので、知らず知らずのうちに、多くの誘導によって、「買う」や「買わない」を選択しているんです。(そしてこの選択は意識にのぼらないわけですが・・・)
集客前の誘導施策は、とにかく、ポータルサイトやポスティング、SNS等でいろいろなタッチポイントを増やす努力をする。
集客後の誘導施策は、お客さんが気づかないうちに陳列商品を手に取って買ってしまう。気づかないうちにそのお店のことが好きになる。
これらを効率よく行えば、集客力アップ、売上アップに繋がることは間違いありません。これまで多くの集客施策を試してみたけど、思うように効果が出ていない方は、この「誘導」という観点から集客を見直してみると、思いがけない効果が生まれることもあるでしょう。