マーケティング

差別化戦略ってどういう意味?差別化の方法も解説!【即応用可能】

こんにちは。集客デザイン、ライター高橋です。

今回は差別化戦略についてお話したいと思います。

この記事では「個人事業主さんがもし差別化戦略をするなら」という条件で、かなり”実用的な差別化戦略”について語っていきたいと思います。(なので中小企業や大企業向けではないです)

個人事業主
【相談内容01】差別化戦略ってどういう意味なの?
【相談内容02】どうして差別化を図る必要があるの?
【相談内容03】差別化戦略の具体的な方法が知りたい!

なお、ここで紹介するのは、専門書で出てくるような『競争戦略的な意味合いの差別化戦略』とは違った角度でお話しています。

なので、学者さんとか専門家さんからみたら、おいおい単純化してるよと思われるかもしれません。

でも一応、私はWebディレクターとして、ホームページ制作とかマーケティングとか色々してます。そして、私なりの差別化戦略を用いて、個人事業主さん何社かを集客アップさせてきました。

今回はその経験から学んできたことを、“明日から応用できる知識”として皆さんにご提供していこうと思っています。

差別化戦略ってなに?

差別化戦略とは、簡単に言えば「他の会社がしてないことをしましょ!地域や業界内でぴょんと頭ひとつ抜け出て、優位な位置に立ちましょ!」ということですね。

例えば、ある地域で100の工務店が経営しているとして、そのうち100社とも、

■同じ価格

■同じサービス

■同じデザイン

■同じコンセプト

■同じプロモーション活動

だと、お客さんは「どの工務店を選べばいいんだ?」ってことになりますよね。

なぜなら、他との違いがまったくないので、他の工務店との『区別』がつかないからです。

このことは、飲食店だろうが、解体業者だろうが、税理士事務所だろうが、整体院だろうが、どんなジャンルの業種でも同じです。

だから「他社との違いをつくる/明確にする戦略を考えていきましょうよ!」というのが、ものすご〜く単純化した差別化戦略です。

差別化って“ヒトの個性”みたいものです

私はいつも思うんですが、差別化って『人間がそれぞれ持っている個性』と同じだと思うんですね。

例えば、あなたが学校の先生だとして、クラスに30人の生徒がいるとしましょう。あなたが目の前の生徒としっかりと向き合っている先生だとしたら、

■A君→すごいおちゃらけているけど根は優しい。

■B子→真面目で勉強熱心。でも団体行動が苦手。

■C君→運動神経抜群。顔もイケメン。女の子にモテモテ。

■D子→めっちゃ引っ込み思案で暗い子。でも目に知性が宿ってる。

というように、4人の“個性”を捉えられますよね。

でも4人ってそれぞれ『生徒』じゃないですか。つまり、会社員でもなければ、学者でもない、『生徒』という同じカテゴリーに入れて語られますよね。

でも性格とか外見とかをしっかりと見つめていくうちに、同じ『生徒』ではくくりきれないほどの、大きな違いが出てくるわけです。

そして生徒ひとりひとりが違う個性をもっているからこそ、先生に好かれたり、クラスメイトに嫌われたり・・・という風に、“区別”が生まれてきます。

区別がつくというのは、すでに差別化されていますよね。

差別化したいなら、ビジネスでも“会社の個性”を探していこう!

上の事を応用するなら、100ある工務店はたしかに「工務店」という同じカテゴリーに入れらます。

でもよくよく考えれば、A工務店、B工務店、C工務店・・・とあるわけで、それぞれの工務店は、

■働くスタッフ

■これまでの歴史

■施工実績数

もまったく違うわけですよね。

差別化戦略は、

会社が有している“違い”をきちんとすくいあげて整理する。そして、その違いを世間にどんどん打ち出していくことで、多くのお客さんや競合他社さんに“会社の個性”として知ってもらう。

そんな方法を考えていきます。

その結果、例えば、A工務店って他の工務店とは違って、

「家族のニーズに合わせた家を提案してくれる会社さんだ」

というふうに、他との違い=区別が生まれ、他社よりも優位に立てるわけです。

なぜ差別化を図る必要があるのか?

個人事業主
差別化戦略の意味はなんとなく分かったけど、なんで差別化を図る必要があるの?

こんな疑問をお持ちの方もいると思いますので、それにお答えしましょう。

01.集客力をアップさせるため

02.ブランド力を向上させるため

03.地域で独自の位置を確保するため

以下で詳しく説明していきますね。

理由01.集客力をアップさせるため

差別化戦略が上手くいくと、かならず集客が増えます。

なぜなら、競合とは違うなにかがあるわけなので、お客さんは差別化された企業を“選ぶ動機”を与えることができるからです。

その“なにか”とは、

■商品の質

■コスト

■提案力

■対応力

などです。

例えば、同じ地域内にA工務店とB工務店が軒を連ねて経営しているとしましょう。

・A工務店→1000万円台で家を購入できるが、デザインは普通。

・B工務店→1000万以上払わないと家を購入できないが、デザインが良い。

という特徴があります。

さて、あるファミリーは結婚したばかりで、そこまで収入がありません。なので彼らはデザイン性とかコンセプト以上に『安さ』を求めています。

そして、いつでも相談できたほうがいいからと、近所の工務店を探しています。

では彼らはどちらを購入するでしょう。

もちろん「安いから」という動機に合致するのは、A工務店ですよね。

そして『1000万円台で家が購入できる』というコストの差別化を図ったA工務店は、今後も“コストを優先するお客さん”から選ばれやすくなります。

理由02.ブランド力を向上させるため

差別化戦略を図れば、自ずとブランド力が向上していきます。

なぜなら、ブランド=「〇〇と言えば」の「〇〇」の部分が差別化によって生まれてくるからです。

例えば、単なる整体ではなく、

『プロのアスリートに特化した整体』

というふうにお客さんから認知されるようになれば、一種のブランドが確立されます。

またこれまで「なんでもやります!」というスタンスのリフォーム屋さんが、

『日常をかっこよくおしゃれにするアイアン専門店』

というふうに、限定した打ち出しを行い、それが世間で認められるようになれば、ブランド力が向上したことになりますよね。

ブランドが確立されれば、当然、集客アップにも繋がってきます。

理由03.地域で独自の位置を確保するため

例えば、岩手県の奥州市にて、塗装業を営んでいる会社さんがあるとしましょう。競合が12社いるとします。

地域の岩手県の奥州市12社を分析して、彼らが「どんな売り」を打ち出しているのかを調査します。

その分析結果に基づいて、

・外壁に最適な無機系塗料を使用

・コミュニケーションを重視する営業スタイル

・仲介業者が入らない自社施工

・質の高いホームページによるプロモーション

というふうに他企業がやってないことを打ち出せば、地域内では、“他にない”が独自の地位を確保できます。

差別化の方法-準備【今日からできること】

この章では、明日から誰にでもできる差別化の方法を解説していきます。

01.ターゲットは誰で?地域はどこで?戦う市場は?

02.強みを洗い出す

03.強みは“絞る”が肝!

なおこの3つをすれば、差別化ができる!というわけではありません。

差別化は、『世間に広まって』はじめてなされるものなので、あくまで下準備だという認識を持ってください。

※【参考】差別化戦略の手順は、マーケティングの進め方によく似ているので、より深く知りたい方のために、参考までにリンクを貼っておきますね。
【マーケティングの手順】基礎的なことだけ、解説していきます。

方法01.ターゲットは誰で?地域はどこで?戦う市場は?

さて差別化戦略を考える上でもっとも大切となってくるのが、

■市場

■ターゲット

■地域

この3つをまず限定することです。(これはマーケティングの基礎中の基礎ですね)

なぜなら、差別化戦略を進める“土壌”をつくると同じだからです。

市場とは

商品やサービスを提供する場所。難しく考える必要はなく、どの業界に属しているのかを改めて考える。重要なのは市場はあえてずらすの有りということ。例えば、個人事業主の場合、外構工事という業界だと競合が拮抗してしまうので、あえて“庭づくり”に市場を絞り、そこで闘うのも手。

ターゲットとは

商品・サービスを提供するお客さん。年代、性別、結婚、職業、年収など属性で分類することが一般的。どのターゲットを狙うかでプロモーションの仕方がまった変わる。もしターゲットを想定しなと、ニーズが広がりすぎて、どこにも届かない。

地域とは

商品・サービスを提供する地域。個人事業主の場合は、まずは近隣エリアに絞って、後々広げていくのが得策。なぜなら、地域を広げれば広げるほどあらゆるコストの負担が増すから。

例えば、リフォーム・リノベーション関係の会社なら、

■市場→リノベーションのなかでも“古民家再生”を軸に、その他のリフォームも行う

■ターゲット→メイン30代〜40代既婚男性。親から受け継いだ空き家を解体せず、有効活用しようとしている

■地域→三重の津市

と順々に考えていきます。

※【参考】市場分析について詳しく知りたい方には、記事をご用意していますよ。→マーケティングの市場分析を学習しよう【基本を知るならコレ!】

方法02.強みを洗い出す

強みとは、USP(Unique Selling Proposition)とも呼ばれているものです。

一言で表すなら、“独自の売り”みたいなことです。

例えば、タイ古式マッサージを経営されている方がいるとしましょう。

そんな方であれば、以下のように問いかけてみてください。

【あなたのタイ古式マッサージは…】
→Q1健康もしくは美容か、どちらに特化している?
→Q2値段って高い・安いの?
→Q3マッサージの質はいい?
→Q4マッサージスタッフの対応力はどう?
→Q5アロマセラピーとか他にもできることある?
→Q6お客様へ症状に合わせた施術ができる?

などなど。

自社のサービス全般について、いくつも問いかけを重ねていく。その洗い出し作業のなかで、“自社の強み”となるものを見つけ出していきます。

方法03.強みは“絞る”が肝!

この『絞る』が個人事業主が、差別化を実施する上でもっとも大切な点です。

なぜなら、お客さんは知名度の低い会社に対して、そもそもの興味関心レベルが低いからです。

そんな会社の強みをあれこれ列挙されても、お客さんは間違いなくほぼ忘れます。

分かりやすい例をあげるなら、名も知らぬ営業マンが「うちの商品はこんな強みがあって、こんなこともできるんですよ。あとですね、これと、これなんかはすごく人気がありましてね、売り切れ寸前の・・・」と喋り続けられても、「で、なんの話し?」となりますよね。

あれはなんかは典型ですね。

なぜこんなことが起きるかというと、

人間の脳は複雑よりも『シンプル+分かりやすい』ものを好む構造

を持つからです。

なので、どれだけ多くても強みはかならず『絞る』のを徹底しましょう。

私のおすすめは基本は3つに、多くて5つでまとめることです。

「なぜ3つがいいの?」と疑問を持たれた方は以下の記事を呼んでください。ものすごく面白い内容が紹介されています。→【行動デザイン研究所レポート】人はなぜ「3つの理由」と言ってしまうのか?

差別化戦略は、プロモーションがあってはじめて成り立つ!

上記の3つをしっかりと行えば、差別化の準備は間違いなくできます。

しかし先ほど述べたように、差別化は“差別化したサービスや商品を、誰かが認識して”、はじめて『差別化が図れた』と言えます。

その理由は簡単で、「誰にも知られてないサービスは無いに等しい」からです。

つまり、どれだけ差別化をしたとしても、お客さんに“会社の強み”や“魅力”を知ってもらわなければ、そもそも論で『差別化』でさえされないのです。

そこで大切になってくるのが、プロモーションです。

お金がある個人事業主→ホームページかリスティング広告

もっとも効果的にプロモーションできる“場”と言えば、やはりWebでしょう。

なぜなら、全国民と言っていいほど、『絶対の利用ユーザー数』をほこっているからです。

そしてもしプロモーションにかける予算をお持ちの方は、“ホームページ”と“リスティング広告”がおすすめです。

ホームページは、会社の強みを整理して、シンプルに分かりやすく打ち出すには最適なツールです。

またリスティング広告は、短期で・最大限の効果を発揮するにはとても良い手法です。

差別化戦略を成功させたい方は、どちらかを行なえば、速攻の効果が現れてくることでしょう。

お金がない個人事業主→SNSやブログ発信

飲食店経営者やサロン経営者の方は、なかなかプロモーションにお金をかけることは難しいでしょう。

なので、無料でできるInstagramやTwitterを活用して、世の中に自社の存在を知ってもらう努力をしていきましょう。

ブログも、いまはアメブロやライブドアブログ、FC2ブログなど無料で運用できるものもあります。

とにかく、皆さんが差別化のために準備したものを『知ってもらう』努力をするようにしてください。

まとめ

差別化戦略は、マーケティング的には『基本戦略』(=コストリーダーシップ戦略・差別化戦略・集中戦略)の1要素で語られることが多いですが、私はかなり差別化こそ集客力がアップする秘訣だと思っています。

これまで、私が受けもってきたクライアントさんの業界を分析したり、ターゲットを考えたり、強みをまとめたりと、競合他社との差別化をはかり、ホームページを使って売上を倍近くに伸ばしたこともあります。

だからこそ、皆さんも差別化戦略を徹底し、他社にない自社のサービスや商品の独自の強みを見つけ出し、強い会社を作り上げてくださいね。

ABOUT ME
たかりょー
30代男。地方の大手Web会社のWebディレクター・Webマーケッター・ブロガー。ビジネスの上流を担当し、常時15案件以上のWeb案件を抱えている。読書は年間100冊ほど。10年間継続中。 集客デザインでは、マーケティングや集客術、ビズネスマンのスキルに必要な情報をメインに発信しています。